雨降りに

今日、オフィリアが咲いているのが、窓から見えますが、朝からの雨で、カメラを外に持ち出すことができません。残念です。

雨が降る、正確に言うと低気圧が近づくと、私は体調を崩し、食欲はなくなるし、気持ちは沈むし、何もする気が起きなくなってしまいます。早く台風が行ってしまわないでしょうか。気が滅入ります。

一昨日、福姫&幸姫と散歩していると、道端にカラスの雛が落ちているのを見つけました。九官鳥くらいの大きさがありましたが、まだ風切羽も生えていない感じで、とても飛べそうにありません。ときどき小さな声で、でもカラスのそれとわかる声で、カーカーと鳴きます。
私は、どうしたらよいかわかりませんでした。
すぐ、近くの動物病院の先生に電話をして、こういった場合はどう処置をするべきか尋ねてみましたが、「車にひかれたりしないように、危険を遠ざけて放置しておいた方が良い」とのこと。
そこは、駅前で車は入ってこないものの、人通りのある場所です。心ない人にいたずらされたり、面白半分に連れて行かれたりしたらどうしようと、しばらくそこを動けませんでした。
見ていると、両親らしきカラスが、低空飛行でひな鳥のそばを何回も飛び過ぎてゆき、近くの駅の屋根や、店の屋根に泊まって、ひな鳥を心配するように声をかけています。ひな鳥の方も、親鳥らしき鳥が鳴いたり、近くを通ったりするたびに、カーカーと鳴きながら後追いしてヨチヨチ歩いてゆきます。
先日は、カラスの夫婦愛を垣間見て、胸が熱くなりましたが、この親子も、人間と変わらぬ愛情を感じて、心が切なくなりました。
野生の鳥は、人が手をかけた雛は見捨てると聞いたことがあります。
親が何とか、餌を運び続けてやれば、雛に体力がつき、また、鳥の成長は早いですから、そこから飛び立つことができるかもしれないと願いつつ、私はそこを離れました。

しかし、昨日は雨が降り、やはりどうしても気になって、もう一度カラスの様子を見に行きました。
すると、ひなは、駅前のお店の軒下の看板の下におり、誰かが傘を差しかけてやっていました。
私は、胸が熱くなりました。
人って、悪いものじゃない。
誰かにいたずらされたり悪いことばかり心配していた私は、温かく見守る人々の心に癒されました。
今日は気温が低く、少し寒いです。
カラスの子はどうしているでしょうか。昨日も親鳥は、駅前の店の屋根にとまっていました。