カラスの巣

昨日の暴風雨がウソのような、澄み渡った青空です。


先日、我が家の目と鼻の先の電柱につがいのカラスが巣作りを始めました。
子育て中のカラスは気性が荒く、通行人を襲ったりすることで知られています。
私も正直、困ったな…と思い、近所の方々と話していました。


よく見ていると、カラスの夫婦は枝をせっせと運んできては、まるで相談でもしているかのように協力しながら巣を作っているのです。
「あなた、その枝はここに置いてちょうだい。」「わかった、ここだな?」
「あなた、その枝はちょっと長すぎよ。」「わかった、この位でいいな?(折る)」
のように、私には見えました。


しかし、折った枝は、その下が駐車場になっている家の方の車にバンバン落ちて来ます。たまったものではないでしょう。


やがて、近所のどなたかが、東電に電話し、その日のうちに巣は撤去されました。
カラスの夫婦は、枝をくわえて帰って来て、無くなった巣に戸惑っているようでした。



しかし、カラスの夫婦はあきらめていませんでした。もう一度、同じところに巣を作り始めたのです。
近所のお宅のお庭の枝を、2羽でバキバキと折り取っては、元巣のあったところに運んでいきます。


その木はアオハダといって、花は地味で小さいのですが、冬には真っ赤にピカピカ光る実をたくさんつけてくれます。小鳥たちも大好きな木です。涼やかな青みがかった木肌に細い枝をたくさん出し、うっとおしさのない涼しげな葉をつけます。
そのお宅の方の、お気に入りの一本です。
それをバキバキとやられるものだから、その方にすれば、たまったものではありません。


昨日、暴風雨の中、東電が再度、巣を撤去しに来ました。


今朝、カラスが元巣の近くに未練がましくとまっていました。
ちょっと胸が痛みます…。
もうお腹に卵を持っていることでしょう。
早く、いいねぐらが見つかるといいね。祈っています。